Column (11月) 


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2024.11.19 業務スーパーの『中華甘酢あん』

5年くらい前だったか、名古屋発祥の「あんかけスパゲッティ−」が東京でも流行ったことがあった。 テレビでも特集があり、レシピが紹介されていたので、試しに作ってみた。 にんにく、玉ねぎ、人参、ピーマン、ウインナーを炒め、酢、砂糖、ケチャップ、コショーで作ったソースで煮込み、最後に水溶き片栗粉でまとめたものを茹でたパスタに絡める。 驚いたのは、想像以上にコショーを入れることだった。 出来上がった自家製あんかけスパの味は、そこそこ美味しかったんだけど、何かが足りない気がして、少し物足りなさを感じた。 例えば、お店で食べるチキン南蛮や油淋鶏(ユウリンチー)の甘酸っぱさと比べると、スパイシーさが足りない気がしたんだな。 それ以来、いろんなスーパーで「甘酢あん」を探してみるんだけど、売っていない。 先日、久々にそれらを思い出し「ひょっとしたら業務スーパーなら売ってるかも?」と、まずネットで調べてみた。 結構いろんなところから販売されているらしいと知り、近くの業務スーパーに行ってみた。 ソースやドレッシングの棚を探してみたけど、それらしいものは見つからない。 諦めて帰りかけた時、マヨネーズやケチャップを特売している平積みの場所に、カートンで積み上げられた1リットルサイズのペットボトルに入った「中華甘酢あん」を発見。 これが殊の外、使い勝手が良い。 冷や奴や空揚げにそのままかけただけでも美味しいし、件のあんかけスパゲッティーもパスタに和えるだけで出来てしまう。 サラダにドレッシングとしても使えるし、野菜炒めに加えるだけで風味が変えられる。 1リットルは多そうに見えるけど、いろいろ使えるので、すぐに使い切ってしまうだろう。 これで税抜き275円とは素晴らしいコスパ。 こういうのが欲しかったんだよな。 

2024.11.16 ミカンの表年・裏年

10月の下旬から11月の初旬は毎年、長野にミカンを送っている。 長野はリンゴやブドウは採れるけど柑橘が採れないという。 だからミカンを送ってあげると、ご近所にも喜ばれているというので7年前から毎年の恒例になっている。 ミカンは収穫の時期によって呼び名が変わり、9月頃から店頭に並ぶ緑がかったものを「極早生(ごくわせ)みかん」、11月はじめあたりの緑が薄くなり黄色くなったものを「早生(わせ)みかん」、正月のお供えやコタツの上で見かけるオレンジで丸いものを「中生(なかて)みかん」、扁平な形で皮が厚くなったものを「晩生(おくて)みかん」と呼びます。 そして、収穫量の多い「表年」と、収穫量の少ない「裏年」を1年ごとに繰り返すそうで、今年は和歌山県と静岡県のみが「表年」で、その他は全国的に「裏年」だそうで、更に夏の猛暑の影響があり収穫量が大きく下がり、結果値段も高めなんだとか。 ぼくが送っているのは熊本県産の温州ミカン。 酸味がありながら甘味も出てきた「早生みかん」が好きなので、だいたいこの時期に1箱(10kg)送るようにしている。 本当は11月3日あたりに送る予定だったけど、いろいろな情報を鑑みて今日発送ということになった。 ミカンの箱を開けると、たいてい上部には空間があるけど、あれって輸送途中に潰れないように隙間をつくっているのかな? 今回は送料も値上がりしていたから、箱にパンパンにミカンを詰めて梱包した。 輸送で潰れて汁が出たりして、迷惑をかけないと良いんだけど。 猛暑の影響はミカンだけじゃなく、いろんな野菜にも現れているよね。 一昨日のテレビではキャベツ1玉が税込み917円と言っていた。 信じられない値段だ。 鍋の季節だというのにキャベツや白菜などの葉もの野菜をはじめ、ほとんどのものが高くなっている。 そんな中、えのきやしめじなどのキノコ類だけは、価格を維持しているから、そういう安い食材をつかったレシピを利用するに限るね。 

2024.11.08 日本のドラマも頑張ってる

とことんポンコツな菜々緒が逆に良い。 キャスティングした人の覚悟と想像力を讃えたい。 秋のドラマが始まって約1ヶ月が過ぎたけど、まずインパクトがあったのがテレ朝の『無能の鷹』の菜々緒だ。 見た目の容姿は完璧で、「出来る社会人」の見本のような人物なのに、ほとんど何も出来ない社内ニートな彼女のキャラ造形は、素晴らしい発想だ。 本人もよくぞオファーを受けてくれたと思う。 NHK朝ドラ『おむすび』は、前作の『虎に翼』があまりに好評だった後だけに、ちょっと苦戦している。 どちらも同じ根本ノンジが脚本を書いているけど、原作ものが上手な彼にとって、オリジナル脚本は難しいんだろうか? 新しい世界観を提示してくれているのが、TBS『海に眠るダイヤモンド』とフジ『嘘解きレトリック』。 前者は昭和30年の軍艦島の炭坑民の生活という、物理的に隔離された世界で起こる人間模様と現代との因縁。 後者は昭和初期のある町に流れ着いた特種能力を持った女の子と探偵の話。 美術セットに目がいってしまう。 NHKも頑張っていて、海外のスタイルで複数の脚本家のチームでの作品作り第1弾の『3000万』が、おおむね好評のようだ。 でもぼくは窪田正孝が主演の『宙わたる教室』の方が好きだな。 特に第3話の「オポチュニティの轍」は感動した。 そして最近の傾向の演技上手な子役の起用。 TBS『ライオンの隠れ家』のライオン役の子や、『民王R』第3話の5歳児の男の子の演技の上手さは素晴らしかった。 フジ『モンスター』は、何の情報も入れないまま第1話を観たんだけど、まぁ趣里の演技力に脱帽だね。 『ブギウギ』とは全く違うキャラを創ってきて、それを魅力的に演じている。 同じ人とは思えないからこそ、世界観に浸れるんだな。 「役者って凄いな」と感じさせてくれる。 いろんな制約の多い時代の中、日本のドラマ作りの人たちも頑張っているなと感じるラインナップです。

2024.11.01 大谷劇場のクライマックス

漫画みたいな1年だったね。 大谷翔平という野球選手が世界にもたらした影響は、とてつもなく大きかったんじゃないかな。 2月に結婚の発表が電撃的になされ、世界中の女性ファンを騒然とさせた。 3月にメジャーリーグが韓国で開幕した直後に発覚した、元通訳の水原一平氏による約26億円もの窃盗事件。 報道によると、水原氏が違法賭博で作った借金返済の為、大谷選手の口座から約1700万ドルを盗んだという。 当初は「大谷選手に相談して肩代わりしてもらった」と言っていたが、最終的には黙って勝手に送金していたという。 もし大谷選手が違法賭博と知っていてお金を出していたら、大谷選手もメジャーリーグから永久追放という事態になっていたかも知れない。 最大の危機だった。 7月には4度目のオールスター戦に出場し、3ラン・ホームランを放つ活躍。 8月に入るとホームランと盗塁の数の記録「40-40」が狙えるのではないか?というファンの期待に応え、見事達成。 しかも、その勢いは留まることなく「45-45」を軽く超え、もしかしたら「50-50」もあり得るんじゃないか?という期待に。 終わってみればファンの想像をはるかに超えて、54本塁打59盗塁の「54-59」という、メジャーの記録を塗り替える前人未到の成績で終わった。 そこで終わっても充分なドラマなのに、更に次を勝ち取る。 レギュラーシーズンが地区優勝で終わり、ポストシーズンに突入したドジャースは、パドレスにこそ手間取ったけれど、メッツをもくだしてリーグ優勝も成し遂げる。 そしてワールドシリーズでは、最後の最後に盗塁時のスライディングの際、左肩を亜脱臼するという危機。 それでも試合に出続けて、ホームランこそ無かったものの「4-1」で見事に優勝を手にした。 ネットのどこかで見たけど、ほとんど全ての試合に出場していて、休んだのは1日だけ「休養のため」という理由だったけど、ベンチにはいたというから、全試合出場と言っても過言じゃないね。 プレイや練習姿勢だけでなく、様々な場面での神対応も話題になっていて、最近ではヒマワリの種の食べ方さえもリスペクトされている。 運動能力が良くて人柄も良いなんて、あまりにも出来過ぎだろうと思うけど、彼の場合はただの優等生ではなく、悪戯っ子のような無邪気さもあるからより好感が持てるね。 さあ次は、NBAグリズリーズの河村勇輝の番だね。