Column (6月) 


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2020.6.28 小説『パイの物語』

映画『ライフ オブ パイ〜トラと漂流した227日〜』の原作本。 面白かった。 トラと漂流した日々の恐怖と、救助される見込みが全くない絶望が詳細に描かれていた。 よく映画は原作を越えられないというけど、この作品は小説も映画もどちらも良く出来ている。 小説の方は状況や心理描写の細かさで深く理解出来る良さがあり、映画は圧倒的に臨場感を与えてくれる。 そして映画は何より映像が素晴らしく美しい。 それを見るだけでも価値がある。 そもそも何故、今このタイミングで7年前の映画を観たいと思ったかが不思議だった。 小説を読んでいて「なるほど」と思ったところがある。 主人公が救命ボートの中に発見したサバイバルマニュアルに、漂流中にやるべきこと、やってはいけないことなどが書かれている。 その中に「何もしないでいると気持ちがふさぐので、楽しみを見つけること。 「トランプや簡単なゲームは効果的」「声を合わせて歌うのも気持ちを盛り上げる」とあった。  自粛生活に共通するんだ。 そうか、ぼくらは日常の中で漂流していたんだな。 本能が欲してこの映画を観たいと思ったのかも知れない。

2020.6.23 映画『ライフ オブ パイ』

公開当時(2013年)から観たいと思いながら、ずっと観る機会を逸していた映画『ライフ オブ パイ〜トラと漂流した227日〜』を今頃になって観た。 アカデミー賞の4部門を受賞して、当時話題になっていた作品。 インドの青年が救命ボートで漂流し、しかも獰猛なベンガル虎と一緒に暮らした海洋冒険譚という前情報から、人間と動物の心温まる友情物語かと思っていたら、大間違いなストーリー。 全編を通して描かれる綺麗な自然風景と、あまりにも過酷な自然現象。 その上に凶暴なトラとの共同(?)生活。 弱肉強食の現実に立ち向かう知恵。 そしてラストで語られる「別の話」にビックリした。 とても美しく、とても深い内容の上質な映画でした。 映画だけでは、ぼくの頭では理解しきれないところがあるので、原作の小説『パイの物語』も読んでみたいと思います。 ヤフオクで買おうっと。

2020.6.15 山口百恵の浜田省吾曲

高橋研に続いてYouTubeに上がっている浜田省吾関連の動画を観ている。 懐かしいコンサートの音源にたどり着いて、感慨深い気持ちになった。 浜田省吾はデビュー当時はホリプロに所属していたので、山口百恵とか和田アキ子や榊原郁恵に楽曲を提供していた。 興味はあったけど、ずっと聴くことがなかった。 それを今、聴いている。 ぼくも素人ながら何曲か作詞作曲をしたことがあるし、他人の詞に曲をつけたこともある。 詞の内容を受けてテンポやメロディーを紡いでいく作業は、趣味の範囲なら楽しいもの。 仕事でやるとなるとどうなんだろう?と思ってしまう。 才能がなければ直ぐに枯渇してしまいそうだ。 調度現在放映中の朝ドラ『エール』の主人公がレコード会社に雇われて、悪戦苦闘している姿にダブって見えてしまう。 本当に作りたいメロディーではなく、生活するお金のためにつくらなければならない曲との葛藤。 浜田省吾もそんなことを考えながら、生きていた時代なのかな?と想像して聴いている。

2020.6.06 世界から「季節」を奪ったコロナ

今度は海の家が営業休止らしい。 春には花見が消え、春夏の高校野球が消え、東京オリンピックも延期になった。 コンサートや舞台演劇や映画館も消えた。 全国の花火大会やお祭りも無くなるようだ。 季節感を感じるイベントがことごとくなくなると、なんて味気無い生活なんだろうと思う。 ただ生きてるだけでは、人間は耐えられない生き物なんだな。 だから季節折々のイベントを通じて、他人との共生をも感じ取り、コミュニケーションを取りながらコミュニティーは作られて来たんだな。 リモートとかモバイルは便利な面もあるけど、他人との「密な」コミュニケーションを断たれることが、どれだけ人間にとってダメージなことかを教えてくれた。 世界が「季節」を取り戻すのは、いったい何時なんだろう?

2020.6.01 高橋研というミュージシャン 

高橋研というミュージシャンをご存知ですか?  たくさんの歌手に楽曲を提供し、本人自身の活動より他に渡した(または共同で作った)楽曲の方がよく知られている。 最大のヒット曲は、中村あゆみが歌った『翼の折れたエンジェル』だ。 中村あゆみのハスキーな歌唱力もインパクトがあったけど、楽曲の素晴らしさが際立っていた。 当時、日清カップヌードルのCMに使われて、メロディーは全国区となった。 作詞作曲をしたのが男なのに、女性目線の切ない歌詞が見事だった。 それは、後の加藤いずみ『好きになって、よかった』にも繋がっていく。 この曲、カラオケで歌った時、歌詞が心に刺さって泣いてしまったことがあるほど良い曲。 往年のアルフィーの楽曲も多数参加している。 『メリーアン』『星空の下のディスタンス』などがそう。 美空ひばりや矢沢永吉にも提供している。 本人も出演していた角川映画『戦国自衛隊』のエンディング曲『スクリーンに雨が降る』も印象的。 他の曲も聴きたくて、ヤフオクでLPレコードを2枚ほど落札した。