Column (4月) 


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2020.4.24 映画『アウトブレイク』(1995年)

1995年製作のアメリカ映画『アウトブレイク』を見直した。 アフリカの小さな村でウイルス感染で死ぬ人が続出。 アメリカ軍の医学研究所リーダーのダスティン・ホフマンが調査に乗り出す。 同じ症状の患者がカリフォルニアに現れ、瞬く間に町中に蔓延。 町はロックダウンされ、全米感染拡大を阻止するために、町を爆弾で焼き払う命令が出る。 アフリカの村と同じ地域から密輸された一匹の猿により、似たような症状の患者が再び現れたことで、その猿がウイルスの宿主だと判明。 猿を無事に発見し、血清を作ることができるか?  町の爆撃は止められるか?  ヘリコプターでのチェイスシーンの迫力、軍の陰謀、夫婦愛など、ウイルス感染パニックだけではない、上質なエンターテイメントに仕上がっている。 特に、潜伏期間の若者が映画館で咳をして、その咳の飛沫が館内を漂い、他人に辿り着く映像はリアルで怖い。 今で言うクラスターを見事に表現している。 今だからこそ、観るに値する映画だと思う。

2020.4.18 7都府県から全都道府県へ

戦争を知らない世代のぼくらには、地震や台風などの災害以外で、「死」が身近な毎日を過ごすことは初めての体験。 4月7日の7都府県に対する緊急事態宣言が、4月16日には全都道府県へと拡大された。 同じ「敵」と闘うことは団結力を強めるというけど、他人との接触を8割減らすことはストレスを産むだろう。 現に毎日家にいることで、夫婦や家族間でのトラブルが増えているという。 フランスのニュース映像で、夜間の住宅街に響く怒鳴り声があり、DVが増えているというリポートがあった。 敵は外にいるわけで、こんな事態だからこそ内に敵を作ってはいけない。 ストレスを散らす工夫をして、日本全体で立ち向かうべき時なんだと思う。 そして本当の敵はウイルスではなく、自分勝手な行動をすることで感染者を増やしてしまうこと。 病気それ自体が問題ではなく、爆発的に増える感染者に対応する医療従事者の不足と、医療機具の不足。 助かる命を救えない状況は、「私」の行動に左右されていると考えるべきだと思う。 志村けんさんが亡くなるまで、ぼく自身も甘く考えていた。 極力、全体に従おうと思っている。 我慢の時だ。

2020.4.10 史上初の緊急事態宣言

日一日、感染者数が過去最多を更新していて、新型コロナウィルスの猛威は収まらない。 とうとう4月7日に安部総理が「緊急事態宣言」を発令した。 7都府県に1ヶ月の自粛要請が出され、不要不急の外出を避け「密閉」「密集」「密接」の三密に気をつけることが要請された。 テレビの番組でも出演者が一定の距離を取って並んでいる。 2メートルほどの間隔をあける「ソーシャル・ディスタンス」が徹底されている。 ニュース番組では、外を歩く人の姿が激減した街並みが映し出され、とりわけ渋谷のスクランブル交差点の人の減りは、SF映画のワンシーンのような異常さだ。 買い物に出ても人や車が少なく、まるで元旦の風景のよう。 染つされる不安と染してしまう不安は、大袈裟にいえばゾンビ映画のそれだ。 襲っては来ないけど、すぐ隣にそれは居るかも知れない。 ショッピングモールの似顔絵の仕事は休止になり、アルバイトも日数が減ってしまった。 収入的には厳しいけど今は星野源のように、なるべく家にいることにしよう。

2020.4.03 『あと3回、君に会える』

3月31日にフジテレビで放送されたドラマ『あと3回、君に会える』を何気なく観ていた。 主人公の山本美月が、謎の青年・真栄田郷敦の”能力”を染されて、会う人と「あと何回会えるか」が解るようになってしまう。 能力の限度は3回までで、相手の背中に「3」という数字が表れる。 次にその相手と会うと背中の数字は「2」に減っていく。 3回以上毎日のように会う機会がある人の背中には何も表れないで、街中ですれ違う人々はもう会うことがないので、殆どの人には「1」が表れている。 突然会社を辞める後輩女子社員や疎遠になっていた父親の背中に「3」が出ていた時、主人公はその相手との残された日々を大切に思うようになる。 そして真栄田郷敦とのほのかな恋心。 映画的な丁寧な作りで、なかなか良いドラマだった。 ドラマの中盤で山本と真栄田が新国立競技場のそばを歩くシーンがあって、その時「延期になっちゃいましたね、オリンピック」というセリフが出て来てビックリ。 だって延期が決まったのって3月24日くらいだったよね。 ロングショットだったから、後からセリフだけを追加したのかな? ちょっと粋な演出だ。 

2020.4.01 志村けんさん急逝 

志村けんさんが新型コロナで急死した。 桜は満開なのに賑わいの無い寂しい春に、突然亡くなってしまった。 事の深刻さを痛感するニュースだ。 ニューヨークやパリやイタリアなどの観光地は外出制限で人が激減の街並みが、まるで異世界を見るような感覚。 福島の原発事故の時にシーベルトとかベクレルとか、聞き慣れない言葉が出てきたように、今回の新型コロナウィルスでも様々な言葉が出てきた。 クラスター、オーバーシュート、ロックダウンは今年の流行語になるだろう。 記録的な出来事といえば、史上初のオリンピック延期の事態。 こんな事態に発展するなんて思ってもみなかった。 パンデミックという言葉ですら、想像のフィクションの世界の話と思っていた。 世界を外出制限や渡航制限、はたまたエンターテイメントやスポーツなどのイベント中止など、小さなウィルスで世界が止まってしまう恐怖。 科学の進歩は著しいのに、人間はまだまだ脆弱なんだと思わされるね。