Column (8月) 


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2024.9.26 『終わりに見た街』2024年版

宮藤官九郎が脚本を担当したということで話題になっていたドラマ『終りに見た街』を観た。 2005に録画したDVDを観たあと、たまたまYou tubeにあった1982年版も観たことは先日、ここにも書いた。 クドカン脚本ということと、テレビCMで流れたドローンを使った予告映像などを見て「今回のドラマは見応えがありそうだ」とかなり期待していた。 さすがクドカンと思わせる、現代の視聴者にも飽きさせないで見せるセンスを感じるシーンが多かった。 ただ、過去の2作品と比べてみた時に、今回のドラマは「タイムスリップ」の方に重きがおかれていて、「昭和19年の世界観」が薄かった気がする。 憲兵が家を取り囲むシーンの緊迫感や、学徒出陣の街の風景など、もう少しハラハラ感が欲しかった。 本当は息子に威厳を示したいのに、食糧調達のため農民に頭を下げ、卑屈な姿を見せなければならない状況や、これから起こる出来事を「知っている」立場として、東京大空襲から少しでも人々を救おうとする努力が徒労に終わることなども、物足りなさが残った。 状況をうまく乗り切る術に長けた、主人公一家と運命を共にする「敏夫さん」の存在は、今回は堤真一が演じていたけど、個人的には2005年版の柳沢慎吾の方が頼もしかったと思う。 それは、住む家と米を得るために、折り畳み傘を「日本に3本しかない品物」と言って、豪農の主人に交換を要求する場面は面白い。 西田敏行が演じていた豪農の主人、津川雅彦(2005)もハナ肇(1982)も良かった名シーン。 でも新しい切り口だと思ったのが、クドカン版で新しく登場した勝地涼演じるプロデューサー寺本の存在。 主人公が最期を迎える時、スマホのSNSに「地下シェルター快適!」というメッセージは、かなりシュールな展開。 しかも戦時下のいろいろな場面に登場していた寺本の「目」。 そして、戦死したはずの父の戦友が幼い頃の母を背負い、去っていく姿を見送る主人公。 終りに見た街とは「過去」でも「現在」でもなく「遠くない未来」。

2024.9.17 『SHOGUN 将軍』エミー賞18冠

今年の春頃、アメリカでは大人気で放送されていたドラマ『SHOGUN 将軍』が昨日(米現地時間9/15)、第76回エミー賞の作品賞、主演男優賞、主演女優賞ほか過去最多の18冠を達成した。 ぼくはディズニー+に加入していないのでドラマは観ていなかったけど、いろんなニュースで入ってくる反響に、You tubeなどで一部の断片的な映像は観た。 中でも静かで気丈な女性「宇佐見藤」を演じた穂志もえかを推す声が大きいという情報を聞き、6月の似顔絵のモデルにしたほど盛り上がっていた。 単発ドラマとして作られた第1作だったけど、反響の大きさや配信収入の大きさから続編3部まで決定しているという。 そして今回のエミー賞の快挙で、更に莫大な制作費を獲得したといっても良いだろう。 2部、3部と続けば新しいキャストの登場もあり得るわけで、日本人キャストの追加にも注目が集まるだろう。 7月にはチョコプラが『アメリカズ・ゴット・タレント』に出場し、「TT Brothers」でアメリカ人を爆笑させたし、韓国では『日韓歌王戦』で歌心りえさんの透き通る歌声に、韓国人が涙するほどの人気になっているという。 メジャーリーグでは大谷翔平が「45-45」の偉業を達成し、現在「50-50」に向かって邁進中。 アカデミー賞では宮崎駿の『君たちはどう生きるか』が長編アニメ映画賞に、『ゴジラ-1.0』が視覚効果賞を受賞。 パリ・オリンピックでの日本選手の活躍。 特に男子バスケットボールの河村勇輝がNBA「グリズリーズ」に挑戦する。 日本人の活躍が目立つ作今。 『SHOGUN 将軍』の影響で『侍タイムスリッパ−』の人気も更に上がってくるかも知れない。 エミー賞の受賞式の写真を見ていて、黒いタキシードや黒いドレスに混じって、アンナ・サワイの赤いドレス、その隣に白いドレスに金髪ショートの穂志もえかが「日の丸」の白と赤を想わせ、更に浅野忠信の奥さんの着物姿が日本を象徴していた。 まだまだ今年も後半に入ったばかり、日本ブームに更なる拍車がかかるかも知れない

2024.9.10 『終わりに見た街』

何度目かのブームが来ている? 宮藤官九郎の脚本ドラマが次々に話題となっていて「この人が脚本なら観たい」という売れっ子脚本家の上位にあげられる存在だ。 今年放送の『不適切にもほどがある!』(TBS)がスマッシュヒットを受け、現在放送中の『新宿野戦病院』(フジ)も概ね好評な彼。 9月21日(土)に放送が予定されている『終わりに見た街』(テレ朝)が控えている。 先週、ある昔のドラマが観たくて、録画したDVDのファイルを探していたら、2005年放送の『終わりに見た街』のDVDが出てきた。 この作品は山田太一の原作・脚本で1982年に最初のドラマ化がなされていて、他にも舞台やラジオドラマにもなった作品。 それを宮藤官九郎が脚本を担当して3度目のドラマ化と、テレビ朝日が開局65周年を記念して大々的に宣伝している。 宮藤官九郎といえば去年ディズニー+で『季節のない街』(小説・山本周五郎、黒澤明監督映画『どですかでん』の原作)の脚本と演出も担当した。 それに次いで今度は山田太一作品。 先週、DVDで2005年版を観て、そして今日You tubeで1982年版をたまたま見つけて観た。 古い映像でノイズが気になったけど、話の興味深さからドンドン引き込まれて、最後まで一気に観られるほど、良く出来た内容だった。 主人公は1982年版が細川俊之、2005年版が中井貴一、そして今回は大泉洋が演じるらしい。 過去の2作でも20年の開きがあり、時代背景的な違いをそれぞれ描いていたけど、『不適切にもほどがある!』でド昭和と令和の時代を描き分けた宮藤官九郎なら、もっと彼らしい感性で面白く料理しながら、問題提起してくれるんじゃないかと、かなり期待している。 

2024.9.01 カメ汁の泥湯葉

食べ物の話ではない。 飼っているカメの水換えの話。 去年までは夏の時季はカメの水槽の水交換を毎日やっていた。 冬場はエサを食べないので殆ど水が汚れないから、水換えは1週間に1回程度でも大丈夫だけど、夏は1日で水が濁ってしまう。 食べカスや排泄物のせいで臭いも気になってくる。 去年に続いて今年の夏も猛暑日続き。 気温が高いと水も濁りやすいのか、今年は水の汚れが尋常じゃない。 7月下旬頃から始まった猛暑日がずっと続いている(台風10号の影響で数日途絶えはしたけど)から、毎日1回の水交換では効かなくなってきた。 朝、エサをやって食べ終えた後、1時間くらいして(排泄を確認してから)1回目の水の交換。 汚れた水は給油ポンプで吸い上げ、バケツでトイレに流している。 一般的な大きさのバケツ2杯分を入れ換える作業。 これを夜にも行うようになった。 用事があって1日家を空けたりすると、水の表面にヘドロのようなものが膜を張り、湯葉のような状態になってしまう。 だから今年の夏からは、1日2回の水交換が日常化したわけだ。 そして最低でも2週間に1回は、カメの甲羅や日干し用の岩、水槽の底やら壁面についたコケや泥を、ブラシやスポンジを使って手で掃除してやる。 犬やネコに比べれば、大した世話ではないので楽ではあるんだけどね。