▲過去の作品

セレブ妻から下町の母まで  筒井真理子

ここ最近作でも、頻繁に見かけたほど連ドラ出演が途切れない女優。 2024年後期の『笑うマトリョーシカ』『D&D〜医者と刑事の捜査線〜』『ミスターゲット』から、今期の『バニラな毎日』『ホットスポット』『御曹子に恋はムズすぎる』にレギュラー出演していた。 それ以外にもゲスト出演もあるから、かなり売れっ子状態といえる。 「母親役の定番」という感じで、女版・光石研ってところか。 記憶の中で強く印象に残っているのが、背信ドラマ『ケンシロウによろしく』での役。 主人公(松田龍平)の母親の役で、主人公の幼少期のシーンが忘れられない。 若返りメイクなのか、映像処理によるものなのか、彼女が出た映像作品の中で一番キレイだった。 もともと好きな顔のタイプだったので、いつか似顔絵に描きたいと思っていた女優さん。 Wikipediaで調べると『北の国から '98時代』にも出ていたことを知り、DVDで出演シーンだけを観てみた。 純(吉岡秀隆)の彼女・シュウ(宮沢りえ)のお姉さん役だった。 年齢的にいったら凄く若い頃のはずなのに、現在とほとんど印象が変わらないのが凄いと思った。 なんなら64歳の今の方が洗練されてキレイに見えるほど、正に「美魔女」ですね。 庶民からセレブまで演じられる説得力は、さすが「第三舞台」出身という安定感です。  
2025.4.01

『侍タイムスリッパ−』主演  山口馬木也

たった1館上映からのスタートで、口コミやSNSで評判になり、全国展開から日本アカデミー賞の最優秀作品賞にまで登り詰めた映画。『侍タイムスリッパ−』の快挙は、未だに現在進行形だ。 『カメラを止めるな』や『ロッキー』を思い起こさせる。 この映画が起こした奇跡は、様々な異例尽くめを乗り越えたところにある。 監督の安田淳一は、過去に2本の商業映画を自主制作で撮ったことがあるというが、時代劇は丸っきりのド素人。 自分で書いた脚本を持って東映京都撮影所を訪れる。 普通は全力で止めるというが、脚本の面白さと監督の熱意によって全面協力を受ける奇跡が起きる。 本業の農業のかたわら、撮影は開始されるが、超低予算の為スタッフを集められない。 監督自らが照明から音声など幾つもを兼任して完成させた。 主演の山口馬木也は現在52歳。 低予算と監督のこだわりでスムーズでは無い現場で、何度も「完成するんだろうか?」と不安になったという。 彼にとって、大金を投入しての大作となると、きっとお呼びがかからなかっただろう。 名も無い監督の低予算映画だからこそ、彼に主演のオファーというチャンスが回ってきたのだと思う。 役者にとって作品との出会いは大事だと思う。 正にこの映画との出会いが、今の彼を「時の人」にしている。
2025.4.01

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