『SEOUL』 (2002.2.9 公開)

フジテレビが協力して制作された、韓国との共同制作作品で、ちょうど同じくらいに公開された、広末涼子とジャン・レノ主演の映画、リュック・ベッソン監督の『WASABI』と真っ向からの闘いになった作品。 方やフランス、方や韓国との共同制作だけど、ぼくはどちらかと言えばこっちの『ソウル』の方に興味をそそられてしまう。 日本と韓国の間には文字通り、地理的には近いんだけど「心」の距離が離れてしまった、歴史の悲劇を知っているからかも知れない。 しかもこの映画は、韓国の映画『シュリ』と日本の『ホワイト・アウト』のスタッフが共同で作り上げたわけで、それだけで「見たい」と思ってしまう。 主演の長瀬智也くんは、もう『ムコ殿』の桜庭裕一郎役の時の、裏と表のキャラクターの顔が違っていて 、素晴らしいキャラクターを作っていた。 顔も容姿もカッコウ良いにもかかわらず、真っ直ぐな性格が大好きなキャラクターの一つになったよ。 その後の『ハンドク!!!』の、半人前のドクターの役も「熱く」て実に魅力的に演じていたし、最近の彼には良い風が吹いてきてるような気がするんだ。 だから、これからも新しい魅力を振りまいて欲しいね。

早瀬祐太郎