過去に大林宣彦監督が２０年くらい前に映画化したことがあったけど、あまりにも大きすぎるスケールの原作を上手く処理できなかったという形だった、この『漂流教室』。　今やＣＧの技術が向上して、テレビドラマでも当たり前のようにＣＧ映像が見られるようになって、毎回ワクワクする気持ちで見られるドラマだ。　原作のマンガは、小学生が異次元に漂流してしまう物語だったけど、流石にテレビドラマでは「Ｆ１層」（女性の２５歳〜３５歳）というものをターゲットにしているからか、ラブストーリーをメインにして物語を構成している。　今時の高校生や大人たちのエピソードなんかも盛り込んで、ケータイなんかのアイテムの使い方も上手く、毎回泣かせるストーリーになっていて、次週を待ちこがれるドラマだ。　こんな気持ちは久しぶりで、主演の常盤貴子は「連ドラの女王」だし、窪塚洋介は最近、映画やドラマで引っ張りダコの存在。　そして脇を固める役者も期待の若手を起用している。　最近のドラマは「等身大の恋」とか「親近感を感じるラブストーリー」の内容が多かったけど、この作品みたいに「次元や時空」を超えた、映画のように作り込んだ内容のドラマの出現に、今後のドラマの転換期を予感している。　そして、タイトルの「ロング・ラブレター」とは一体、誰が誰に宛てたものなのかという興味があるからこそ、毎回が楽しみになっているんだと思う。　これからも展開に目が離せないドラマで、次週が楽しみ！

三崎結花