『恋に唄えば』(東映 2002.11.16公開)

優香の初主演映画『恋に唄えば』は、日本には珍しいミュージカル映画。 とは言うものの、昔の日本にはこの手のミュージカル・コメディー映画は結構あった。 植木等主演でクレージー・キャッツ出演の『日本一の無責任男』などの”日本一の○○男”シリーズは、ミュージカル・シーンが必ずあったのを思い出す。 (中でも『日本一のゴマすり男』は好きだったなぁ)  優香のスタンスには一番あっている感じの設定だと思うね。 ドラマにも結構レギュラー出演しているけど、残念ながら彼女の代表作になるようなヒットがない。 タッキーの彼女役だった『太陽は沈まない』では、タッキーの母親の死因に関わる医療ミスを隠し、タッキーに告訴される病院長の娘で、シリアスな役の設定。 ドラマ初主演の『20歳の結婚』は見てなかったけど、あまり話題にはならなかった気がする。 北川悦吏子脚本のドラマ『Love Story』は、主演の中山美穂と豊川悦司との共演で、香取慎吾に想いを寄せるカフェの店員役。 どうしてもバラエティーのイメージが強すぎるのか、ドラマでは彼女の魅力が生きていない気がしてならない。 彼女の魅力はニュートラルなところだと、ぼくは思っているんだ。 若い女の子にありがちな、周りの人目を気にしてブリッ子を装うな部分が、彼女には無いのが良い。 見た目、あんなに可愛い顔してるのに、コントで汚れ役も元気にこなすし、料理番組で食べる時も、少しも気負って無く、大きな口を開けて美味しそうに食べる。 CMの世界は、その辺を解っていて、EPSON「カラリオ」やグリコ「マカデミア・チョコ」、花王「エリス」などコミカルな演技が可愛い。 やっぱり彼女はバラエティーの方が向いている。 まだ見ていないけど、この『恋に唄えば』という作品は、バラエティーの延長として、彼女にはピッタリの映画かも知れないと思う。 巨乳が苦手なぼくとしては、彼女の胸が半分くらいの大きさだったら最高なのになぁ。

ユミ