■シャープのアクオス■  吉永小百合

日本の美人女優と言ったら、この人は外せない。 日活時代からのトップ女優であり、今でも映画やドラマの主演を張れる大女優。 テレビにはあまり出ないところは、高倉健さんとスタンスが似ていて、”最後の映画女優”という感じだ。 還暦を過ぎても美しさが衰えないのは、スイミングで体を鍛えているからだけでなく、子供を産まなかったからかも知れない。 所帯じみた印象がないのも、その辺に理由があるんじゃないかな。 ぼくは、タモリさんみたいに吉永さんの全盛期より後の世代なので、主演作品をあまり観ていない。 『キューポラのある町』と『愛と死をみつめて』くらいかな。 『愛と死をみつめて』の吉永さんは、本当に綺麗だったと思う。 八千草薫さんも、年齢を重ねても美しさと女性らしさがあるけど、吉永さんは更に主役をやれるところが凄い。 似顔絵にする場合、パーツのひとつひとつが平均的で、突出した特徴が少ないので、描くのは難しかった。 これでもまだ、何かが足りない気がしている。 10代20代の頃の方が、今より特徴が濃かった気がする。 
2009.1.01

■docomo 4つの部屋の管理人■  山崎 努

何も喋らなくても、そこに居るだけで場面が締まる存在感を持つ役者さん。 普通の人生から敢えて外れて生きるような、アウトロー的なキャラクターを演じることが多い。 映画デビューとなった、黒沢明監督の『天国と地獄』の強烈な印象。 出番はラストの数分間だけなのに、三船敏郎や仲代達也という名優にもひけをとらないオーラだった。 ドラマでも迫真の演技を見せてくれて、怒る演技では、ブラウン管のこっちにいても恐かったし、鳴咽しながら泣く場面では、鼻水まで流して悲しみを表現するプロ根性に、恐れ入った記憶がある。 ぼくが一番好きだった作品は、山田太一脚本のドラマ『早春スケッチブック』だ。 死を宣告され、実の息子の現在の暮らしを気にしながらも、影響を与えようとする破天荒な元カメラマン役が忘れられない。 窪塚洋介主演の映画『GO』も、北朝鮮の国籍を家族のために、あっさりと棄ててしまう気骨のある父親を演じていた。 似顔絵はNTT docomoのCM「アンサー」の、4つの部屋の管理人役。 孫娘の鳴海璃子と一緒に暮らす、人生の案内人という設定(?)。 未だにオーラは健在で、CMの世界観を支えている。
2009.1.01