■転けても転けても笑顔■  福士加代子

初マラソンとなった「大阪国際女子マラソン」で、19位に終わった彼女。 ソフトボールをやっていたが、高校にソフトボール部が無く、陸上に転校した経緯があるようだ。 インタビューなどで優等生的なコメントばかりの人が多いなかにあって、彼女のコメントは意表を突くものが多い。 走っている時の顔は、苦しそうな表情なのに、終わってみるとケロッとしているのも彼女のスタイル。 それがまた良いキャラクターに感じるんだな。 女の人にこういう例えは悪いかも知れないけど、彼女の走っている時の顔は、どこか”魚”に似ている。 生まれながらの陽気さで、いつも周りを明るくしている印象がある彼女は、『ドカベン』なら絶対に”殿真”の位置だろう。 マラソンは、30q以降は”地獄の苦しみ”なんだそうで、彼女の場合も失速したのが30q付近。 転んでも転んでも、笑顔さえ浮かべながらゴールを目指す姿は、彼女らしいと思った。
2008.2.01

■モンゴルの”おぼっちゃま”力士■  白鵬

名横綱の「柏戸」と「大鵬」からとった「白鵬」という四股名は、大物を目指す意気込みの表れなんだね。 モンゴル相撲のチャンピオンを父に持ち、かなり裕福な家に育った彼は、旭鷲山が日本に連れてきたんだそうだ。 痩せ細った体の少年は、「日本に行ってみたい」という観光気分で来日したという話を聞いた。 各相撲部屋のスカウトたちも、体の小さい彼を引き受けるところは無かったそうだけど、ここでも旭鷲山の口利きで、現在の宮城野部屋に入ったという。 この話を聞いた時に「彼は、相撲界のディープ・インパクト(競走馬)かも知れないな」と感じた。 22歳という彼。 まだまだ朝青龍に比べて、可愛い顔で気迫に欠けるところがあるので、稽古に励んで実力を付けることで、顔つきが引き締まってくることを期待している。 朝青龍に憧れていた彼も、目標を超えた今、もう一段上を目指して、横綱らしい相撲を見せていって欲しいな。 
2008.2.01