■グッときたぜよ〜!■ 長瀬智也
『白線流し』の時のような、ナイーブな役も良いとは思うけど、なんと言っても長瀬くんの真骨頂は、”熱い男”だろう。 思えば『池袋ウエストゲートパーク』以来、ヤクザやチンピラの役が多くなった。 静かなインテリの役は、ほとんどやっていない印象がある。 『ハンドク!!!』や『タイガー&ドラゴン』など、いつも叫んでいるようなシーンが頭に浮かんでくる。 暴力的な役ではなかったけど、ぼくが好きだったのは、『ムコ殿』の桜庭裕一郎役。 大スターでありながら、お茶目な性格の裕一郎が良かった。 今回の『歌姫』での四万十太郎は、今までの彼の役柄の集大成という感じで、男気があって喧嘩っ早いけど、不器用な優しさに満ち、また笑いの部分もあって、とても魅力的なキャラクターになっていると思う。 「グッときたぜよ〜!」が口癖の太郎。 全編にわたって高知弁で展開されるストーリーは、ドップリと世界観に浸らせてしまう鍵になっていて、見終わっても高知弁が頭から離れない。 漁師の”ゲルマン”、スナックのママの恋人”ロシア”、旅館の女将”鯖子さん”、”クロワッサンの松”など、不思議で魅力的なキャラたちが満載のドラマ。 記憶をなくした彼が流れ着いた、土佐清水の町の映画館・オリオン座の娘、鈴(相武紗季)との恋模様が主軸。 2人のキスシーンは切なくて、ドラマ史上に残る名シーンだと思った。 ぼくのドラマ・ベストランキングの上位に君臨するドラマになりそうだ。 |
2007.12.01 |
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