■チャラ チャッチャチャッチャ チャラッチャ■  ムーディー勝山

シュールな歌詞で、無表情で歌いきる姿は、潔さを感じる。 こういう芸風の芸人さんは、徹底的に役柄に没頭し、現実感を見せないことが原則だけど、彼は上手く演じている。 今の時代に、”昭和歌謡”の雰囲気を彷彿とさせる、コスチュームと曲調。 右から何かが来ていて、それを冷静に左へ受け流すという、意味のない歌詞が面白い。 他にも、上から来たものを、ただただ見ているというのもあるし、「5」に「3」を足すというのもあった。 「何故?」と言われても意味がないから、それを受け容れるしかない世界観は、彼独特の芸だ。 藤原紀香と陣内智則の結婚披露宴で、オリジナルの歌と、2人に向けたアドリブ・ヴァージョンが放送されたことで、全国区の人気になったラッキーがあった。 目の下が黒いイメージがあり、全体的に痩せていて”細い”感じを出すことが、似せるコツなんじゃないかな。 髭は、個性を表現するには、やりやすいアイテムのひとつだ。 眉間のしわを描けば、近づいてくる。
2007.8.01

■いらっしゃいませ〜!■  柳原可奈子

ポッチャリを超えている体形ながら、可愛らしさがあるから、抵抗感がないのが彼女の強みのような気がする。 ネタ的にも、「カリスマ・ショップ店員」や「電車の中の女子高生」など、一般人のものまねネタがリアルで笑える。 ある若い女性向けのファッション店では、「柳原可奈子のような接客を真似するように」という指導をしているらしい。 本物を真似してブレイクした彼女を、本当の現場の女性たちが逆真似しているというから、如何に彼女の芸がリアルだったかという証明だ。 快活そうな眉毛と、吊り目がちなクリクリッとした目、鼻と口の距離が短く、唇のくびれた”アヒル口”が彼女の特徴。 ショップ店員がお客さんに、「これ、気になっちゃう感じ?」と、媚びを売る目線や、体や手の仕草を描けば出来上がり。 女ピン芸人は苦労が多いと思うけど、友近と同じくらい観察眼と表現力の豊かな彼女は、その芸達者さから、きっとドラマや芝居の世界でも通用する存在だと思うから、ドンドン頑張って欲しいと思うな。 
2007.8.01