■「私に逆らった者には罰を与えます」■ 天海祐希
天海祐希を知ったのは『ミスティー』という映画。 宝塚時代は全く知らない。 『ミスティー』は芥川龍之介の「藪の中」の映画化で、彼女は金城武の妻役。 山中で盗賊の豊川悦司に襲われ、夫は殺され妻は体を奪われてしまうが、目撃者や当事者の意見が食い違うという作品。 その後テレビドラマの主演作もあったけど、最近までそれほど注目していなかった。 『水曜日の情事』は見てたけど、石田ひかりの”怖い女”役が強烈で、彼女の方は影が薄かった。 でも『離婚弁護士』の間宮貴子のハマリ役で「天海祐希って良いじゃん」と俄然注目し出した。 シリアス一辺倒より、彼女のキャラはコミカルでいて頼れる、それこそ”ハンサム・ウーマン”という役が似合う。 『ラスト・プレゼント』も、死を前にして、離れていた娘(福田麻由子)との心の距離を縮める努力をする若い母の気持ちを、湿っぽくなくサラリと演じた姿に涙を誘われた。 そんな彼女が、今度は笑顔を一切封印した悪魔のようなキャラで登場。 『女王の教室』の阿久津真矢という、これまでの学園ものの先生像とは全く異なるタイプのキャラを演じて、インパクトはかなり高い。 ストーリーも各方面で賛否両論の物議を醸しているらしいけど、連ドラは最終回まで見なければ解らないから、あんまり気にすることはない。 『金八先生』だって、初めは抗議が起こったほどだから。 それより、映画のリメークやマンガや小説のドラマ化が多い中で、オリジナルのインパクトのある作品に挑んだ制作側の、冒険心に敬意を表したいな。 ドラマの中の彼女は笑顔がなくて恐いけど、エンディング映像では見事なダンスを見せてくれて、カタルシスを感じる。 流れるようなステップは、「流石にダンスが上手いなぁ」と見とれてしまうほどだ。 |
2005.8.01 |
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