■「服部肝臓、只今参上! ニンニン」■   香取慎吾

ドラマでは難しい役を見事にこなしてきた香取慎吾。 『未成年』では知的障害者の役だったし、『沙粧妙子・最後の事件』ではサイコな殺人犯の役を、『ドク』ではなんとベトナム青年の役という、いずれも難しい役を印象的に演じてきている。 そうかと思えば「慎吾ママ」の時は、どんな時でも”ママ”という女性を意識して、常に女性言葉で演じきり、キャラクターを大事にする姿勢を感じさせた。 そして今回は、藤子不二夫の名作漫画のキャラクター『ハットリくん』に扮し、「服部肝臓、只今参上〜!」「ニンニン」「○○でござる」などとテンション高く役に徹している。 同時にNHKでは『新選組!』で近藤勇を、こちらは後半になって渋い演技に変わってきた芸域の広さ。 とにかく難しい役でも、ハイテンションなコミカルな役でもこなす、本当に器用な人だ。 『スマ・ステーション』では英会話も頑張っていたね。 「SMAP」という超人気グループでありながら、多岐に渡る活躍は本当の努力家のように感じられる。 ドンドンぼくらにいろんな”楽しさ”を届けて欲しいな。 

今年の活躍を記念して、ハットリくんのコスチュームの上に、新撰組の浅葱色の羽織を着せてみました。

2004.9.01

■「オイオイ」■  田畑智子

映画『お引っ越し』で、桜田淳子の娘役(11歳?)でデビューした彼女。 新人離れした自然な演技が話題となった後、NHKの朝ドラ『私の青空』のヒロインで、全国的な知名度を獲得。 ぼくの場合、最初の彼女の印象はCMだった。 菊池桃子と共演したミツカン『追いがつお』のシリーズCM。 ”天然”の姉(菊池)のボケに「オイオイ」と突っ込む妹役が、今でも印象深く残っている。 個性的な顔立ちで、一度見たら忘れない印象というのは、役者としては得な方だと思う。 決して”凄い美人”ではないんだけど、女性としての”奥ゆかしさ”とか”情の細やかさ”を感じる女優さん。 最近の「JACCSカード」のCMでも、法律家を目指す彼女が「もう辞めちゃおうかな」と挫折していると、それを耳にした彼氏役の松田龍平がフルーツ屋さんに走り、「飛びきり甘いの」と言ってメロンを2つ買ってくる。 屋上で待っていた彼に寄り添って、2人でメロンを食べる時、彼女が彼に耳打ちするんだけど、周りに誰もいない屋上なのに、口に手を持ってきて彼の耳に口を寄せる仕草が妙に良い。 女性らしい所作とでもいうんだろうか、「素敵な女性だなぁ」と思わせる仕草だ。 ああいう仕草をする女性が少なくなっているんだろうな。 イラストは『新選組!』での近藤勇の妻「つね」役。
2004.9.01