■『ビギナー』から『めだか』へ■  ミムラ

童話「ムーミン」の中の登場人物、”ミムラ姉さん”から取った芸名だそうだ。 フジの”月9”主演オーディションで優勝し、ドラマ『ビギナー』でデビューしたシンデレラ・ガール。 オーディションの様子を追った特集の映像を見たけど、演技の課題で「別れ」を表現するものがあった。 他の応募者たちが家族や友人、恋人との別れを想定したエチュードで演技していったのに対し、彼女だけが飼っているペットの犬との別れを演じていたのが、強く印象に残っている。 『ビギナー』は司法研修生という、新しい仕事へ進むための研修期間の、”新人=ビギナー”の成長を描いたドラマで、演技の初心者の彼女にとっては相応しい作品だった。 それに、同じ俳優がローテーションするようなキャスティングの多い日本のドラマ界に、既存の俳優にない新鮮さを注いだように思える。 『ファイヤーボーイズ め組の大吾』『離婚弁護士』やアサヒ「にごらせ旨茶」などのCMで、着実にステップを昇っている。 1984年生まれの彼女は、今年で20歳になったばかり。 なのに、落ち着いた物腰や、堂々としたたたずまいは、どうしても20歳には見えない。 ”老けている”わけではなく、達観しているような感じに見える。 各パーツが大きく、ハッキリとした顔のつくりや表情の豊かさは、アニメ・キャラクターのようでインパクトがある。 今後は”陰のある”役も見てみたい女優。
2004.11.01

■「○○って、言うじゃな〜い」■  波田陽区

強烈なインパクトのあるものを見た時って、最初の頃は、異質な世界観に戸惑いや嫌悪感すら感じることがある。 でも、そのインパクトは人の記憶に焼き付き、気になってくるくらいになると、今度は逆に好意すら出てくる。 初めて彼を見たのは、春の終わり頃の『エンタの神様』だったと思う。 着崩した着物姿にギターというミスマッチな風貌には、「また変なのが出てきた」と思った。 突然出てきた彼のネタに、初めは上に書いたような感情にとらわれたのは事実。 でも、見終わって直ぐに「○○って、言うじゃな〜い」「あんたの○○は、□□ですから! 残念!」「○○斬り!」という独特のスタイルが斬新で、妙に覚えやすく耳に残った。 そして次に彼の出演する番組を見る頃には、「今回は誰を斬るのか?」と期待を寄せていた。 更に、芸能人をバッサバッサ斬った最後には、「拙者、こう見えて○○ですから。 切腹!」と、自虐ネタで締めくくるから、毒舌ネタであってもあまり後味が悪くならない。 彼のネタには、今の流行が混在している。 ベースギターで歌うはなわスタイルや、著名人を毒舌で斬る長井秀和やだいたひかるスタイル、そして自虐ネタのヒロシスタイルと、キャッチーな要素が揃っている。 そして、着物姿という自分のスタイルもちゃんとある。 今後、他のネタがどうなるかが気になるところだ。
2004.11.01