■オスカーを獲って欲しいぞ■  渡辺 謙

この人は、若い時より歳をとるに従って味わいが出てきて、良い歳のとりかたをしている、色気のある役者だと思う。 『独眼流政宗』は見てなかったけど、映画『たんぽぽ』で山崎努の相棒の役だったのと、『池袋ウエストゲートパーク』の刑事役が印象に強く残っている。 年末に放送されたNHKの『川、いつか海へ』でも、三谷幸喜脚本の回で、うだつの上がらない温泉旅館の亭主をコミカルに演じていて、シリアスもコメディーもどちらもこなせ、しかも存在感がある演技は素晴らしい。 白血病を克服して芸能界に復帰したあと、今度は破産騒動の会見などもあり、波乱に満ちた人生を送っている。 『ラスト・サムライ』の演技が絶賛されて、アカデミー賞の助演男優賞にノミネートされるかもしれないというから、人生ってのは解らないもの。 破産会見の時は、「これで芸能人生が終わったかも」と思っってしまったもんだ。 同じ白血病を克服したアイドル、吉井怜の実話ドラマ『神様、何するの』のなかのセリフで「生きてりゃ良いこともあるよね」というのがあったけど、彼の人生を見ていると納得してしまう。 こうなったら是非、アカデミー賞を獲って日本人初のオスカー俳優になって、ハリウッド映画にバンバン出て欲しいものだ。
2004.1.01

■勿体ない気もする■  広末涼子

実は大好きなタイプの顔。 黒目がちで寄り目がち、広角(口の端)が上がっていて、鼻が大きいところと、かなり理想に近い顔のパーツの配列。 まあ今の時代の流行の顔で、目と目の間(印堂)または目と目の間(山根)の高さが高いのと、前歯が大きいのも特徴。 クレアラシルのCMのオーディションに合格してのが芸能界入りのキッカケだったそうだけど、ぼくが初めて彼女の存在に気付いたのはグリコ『健康ヨーグルト』のCMだった。 一瞬しかアップがないのに、存在感は大だった。 その後NTT DocomoのCMで”広末涼子”の名前を大々的にアピールして、彼女の神話は始まった。 彼女のドラマデビューは、フジの深夜『ハートにS』の中の1エピソードで、友だちと2人で地方から深夜バスに乗り、渋谷に遊びに来る役。 初々しいけど、初めての割りに演技もしっかりしていて、女優誕生の予感を感じた。 ぼくは当時このドラマの大ファンで、録画していて良かったと思っている。 リュック・ベッソン監督の『WASABI』で、ジャン・レノと共演したのをキッカケに、一気に世界の広末になるかと思ったけど、そこまでトントン拍子にはいかないか。 バッシングも多いと思うけど、まずは良い子を産んで、今後も一層の飛躍を期待している女優。 
2004.1.01